スマートフォン「arrows」シリーズを開発しているFCNTは、富士通の携帯電話事業を引き継いだ日本のメーカーで、国内ユーザー向けに使いやすさや安心感を重視した製品づくりで知られている。特に日本向け機能を多く搭載していることもあり、arrowsシリーズは根強い人気を誇っている。
arrowsシリーズには2025年夏に発売された「arrows Alpha」と、2024年夏に登場した「arrows We2 Plus」がある。どちらを選ぶべきか気になっている人も多いだろう。そこで今回は、この2機種の違いを比較してみたい。
arrows Alphaとarrows We2 plusの本体デザインを並べて比較してみた

arrows Alpha

arrows We2 plus
比較すると、両機種のデザインはほぼ同一で、無機質かつシンプルな印象を受ける。いずれもarrowsシリーズらしい統一感が感じられる。
いずれの機種も、デュアルカメラの下部に脈波センサーを搭載しており、指を置くことで自律神経の状態を測定できる仕様となっている。背面素材はいずれもプラスチック製である。
本体カラーは、We2 plusがスレートグレイおよびシャンパンシルバーの2色展開であるのに対し、Alphaはホワイトとブラックを採用している。Alphaは上位モデルであるものの、あえてシンプルなカラーバリエーションにとどめている点が特徴的である。
arrows Alphaとarrows We2 plusの本体やディスプレイを実寸で並べて比較してみた
Alphaは上位モデルでありながら、サイズは比較的コンパクトにまとまっている。横幅は4mm、縦は6mm小さく、手に収まりやすい設計だ。厚さに大きな差はないが、Alphaのほうが6g重く、軽さを重視する人には気になるかもしれない。
Alphaのディスプレイは6.4インチで、We2 plusの6.6インチよりわずかに小さいものの、解像度は高い。リフレッシュレートは両機種とも144Hz対応で、スクロールなどの動作は滑らかだ。ピーク輝度はAlphaが3000ニト、We2 plusは1200ニトと明るさにかなり差がある。
We2 plusはやや大きめの画面を活かし、動画視聴やブラウジングなど画面の広さを重視する人に適している。ピーク輝度は控えめだが、日常使いには十分な明るさである。
Alphaはコンパクトで明るいディスプレイが特徴で、We2 plusは大画面を活かした使い方に向いている。どちらも用途によって選択の余地があるモデルだ。
2cm
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arrows AlphaMTT MOMOCO78% 12:46AnTuTu ver10arrows Alpha
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arrows We2 plusMTT MOMOCO78% 12:46AnTuTu ver10arrows We2 plus
arrows Alphaとarrows We2 plusをスペックの一覧表で比較
まずカメラ構成に注目したい。arrows Alphaは広角と超広角のデュアルカメラ、We2 plusは広角とマクロのデュアル構成である。Alphaはマクロ撮影にも対応しているため、実質的な違いは超広角の有無となる。広い画角での撮影を重視する場合、Alphaの方が適している。一方、両機種とも望遠カメラは非搭載であり、ズーム撮影に強みがあるとは言い難い。
Alphaは背面・前面ともに5,000万画素のセンサーを採用しており、どのカメラを使っても画質のばらつきが少ないという利点がある。撮影のたびに品質が変わることが少ないため、安定した画作りがしやすい。
搭載プロセッサーは、AlphaがMediaTek Dimensity 8350 Extreme、We2 plusがSnapdragon 7s Gen 2。処理性能に関してはDimensity 8350 Extremeが優勢で、3Dゲームや高負荷アプリにも対応できる。一方、Snapdragon 7s Gen 2は通信や安定性を重視した構成であり、日常用途に適した選択肢だ。Antutuスコアは約2倍の差がある。
RAMとストレージ容量もAlphaに余裕がある。Alphaは12GB RAM/512GBストレージに対し、We2 plusは8GB RAM/256GBストレージとなっており、容量を多く使うユーザーにはAlphaの方が安心感がある。
防水防塵性能では、AlphaがIP69、We2 plusがIP68に対応。どちらも防塵は最高レベルだが、防水ではIP69が上位であり、高温・高圧の水流にも耐える設計となっている。より過酷な環境での使用を想定するならIP69が望ましい。
バッテリー容量は両機種ともに5,000mAhで同等。さらに、eSIMやおサイフケータイといった国内向け機能も共通して搭載している。
また、arrowsシリーズの特徴とも言える「自律神経測定機能」を両機種ともに備えており、健康管理を意識した使い方ができる点も見逃せない。
arrows Alpha | arrows We2 plus | |
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キャリア |
SIMフリー docomo |
docomo Rakuten Mobile |
メーカー | FCNT | FCNT |
予算 | 価格は店頭にて | 予算60,000円 |
発売日 | 8月下旬 | 2024年8月9日 |
画面サイズ | 6.4 インチ | 6.6 インチ |
解像度 | 1,200 x 2,670 | 1,080 x 2,400 |
ディスプレイ詳細 | OLED | OLED |
最大リフレッシュレート | 144 Hz | 144 Hz |
最大輝度 | 3000 nits | 1200 nits |
本体サイズ | 72mm x 156mm x 8.8mm | 75mm x 162mm x 8.5mm |
重さ | 188 g | 182 g |
プロセッサー | MediaTek Dimensity 8350 Extreme 3.35GHz+3.2GHz+2.2GHz | Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2 |
OS | Android 15 | Android 14 |
背面カメラ1 | 5,030万画素(f/1.88) | 5,010万画素(f/1.8) |
背面カメラ1 詳細 | 1/1.5", LYT-700C, OIS | |
背面カメラ2 | 4,990万画素(f/2.05) | 800万画素(f/2.2) |
背面カメラ2 詳細 | 1/2.7", 超広角120° | 超広角・マクロ |
背面カメラ3 | ||
背面カメラ3 詳細 | ||
背面カメラ4 | ||
背面カメラ4 詳細 | ||
背面カメラ5 | ||
背面カメラ5 詳細 | ||
前面カメラ1 | 4,990万画素(f/2) | 1,610万画素(f/2.45) |
前面カメラ1 詳細 | 1/2.76" | |
前面カメラ2 | ||
前面カメラ2 詳細 | ||
バッテリー | 5,000 mAh | 5,000 mAh |
連続動画再生時間 | ||
RAM(GB) | 12 G | 8 G |
ROM(GB) | 512 G | 256 G |
Antutu | 1,279,000 ver10(推定) | 611,000 ver10 |
防水 | IPX5/IPX9 | IPX5/IPX8 |
防塵 | IP6X | IP6X |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM / eSIM |
決済機能 | Felica | Felica |
結局、arrows Alphaとarrows We2 plusはどっちがいいの?
arrows AlphaとWe2 plusの価格差は30%から40%程度であるが、機能差はかなり大きい。
ディスプレイの明るさや精細度、プロセッサー、カメラ、防水防塵、メモリ、ストレージといった幅広い部分で、Alphaの性能はWe2 plusを上回っている。
また、Alphaはコンパクトなサイズ感であり、持ち運びのしやすさも実感できる。カラーもAlphaのホワイトはシンプルながら高級感がある。
価格差を考慮すれば、arrows Alphaは少し高いとしても十分に満足できる選択肢だろう。本サイトyourfones.netでサイズ感をしっかり比較し、コンパクトさやカメラ性能、処理速度にこだわりがあるならAlphaを推奨する。
一方で、arrowsならではの「自律神経測定」機能に魅力を感じていたり、できるだけ大画面で使いたい場合は、We2 plusも良い選択肢となるだろう。
arrows Alphaとarrows We2 plusをもっと詳しく比較してみよう
次のリンクからarrows Alphaとarrows We2 plusをもっと詳しく比較して納得した上で購入することをおススメします。